浮腫みを起こす原因は体内の体液中の浸透圧が関連していることは前述してきた通りです。この体液中の濃度変化にともなって連動して血液中の濃度が変化する成分のひとつにアルブミンと呼ばれる成分があります。ここでは血清アルブミン濃度とむくみの関連性について学習します。
【血清アルブミン(尿中アルブミン)数値が異常値を示す場合について】
アルブミンとは血清蛋白のひとつで血清中のタンパク質の重要成分です。
血清に含まれるタンパク質にはアルブミンの他、グロブリンと呼ばれる成分もありますが、アルブミンは血液中の浸透圧をコントロールする働きをもっております。
血液中のアルブミン量が極端に低下した場合、血清アルブミンが低下し、血液の浸透圧も比例して低下していきます。
この際、低下した浸透圧を補う為に水分が組織内に注入されバランスを保とうとする自然治癒能力が働きかけることになります。
このバランスを保とうとする自然な働きが実は浮腫のひとつの要因となっている点は意外と知られておりません。
血液検査などでアルブミン数値に異常が確認される場合は、浸透圧のコントロール機能が不安定となり体内の水分量が多くなり浮腫を起こしやすくなる可能性があることを把握しておく必要があります。