当サイトでは喘息発作・チアノーゼ症状を発症時の応急処置方法や・対処法の手順を初心者向きにわかりやすく解説しております。
尚、当サイトは記事を「チアノーゼの原因・基礎知識概要」「喘息発作・チアノーゼ発症時の対処法」「赤ちゃん・乳幼児の気管支喘息の注意点」「日頃からの予防・ハウスダスト対策」の4つのカテゴリーに分類しております。
チアノーゼの原因・基礎知識概要カテゴリでは、喘息発作の発症時の症状のひとつであるチアノーゼと呼ばれる症状の特徴と発症原因、また病院などで行われる酸素飽和度測定に冠する基礎知識について解説しております。
⇒チアノーゼの原因・基礎知識概要
喘息発作・チアノーゼ発症時の対処法カテゴリでは、実際に喘息発作を発症してしまった時にまず行うべき対処法、及び症状がやや重い状態である時に病院に行くまでの動脈血酸素飽和度の計測と症状の観察など自分でできる対処法について解説しております。
⇒喘息発作・チアノーゼ発症時の対処法
赤ちゃん・乳幼児の気管支喘息の注意点カテゴリでは、主に乳幼児から幼児期にかけての子供が喘息発作を起こしやすい原因、またチアノーゼ症状がどの部分にどのようにあらわれてくるのかなどの乳幼児のチアノーゼの特徴について解説しております。
⇒赤ちゃん・乳幼児の気管支喘息の注意点
日頃からの予防・ハウスダスト対策カテゴリでは、その名の通り自宅で出来る日常生活範囲内でお母さんが行うべき予防と対策、及び気管支喘息を持つこどもに多いアレルギー性疾患の最大の要因とも言われているハウスダストの除去対策について解説しております。
⇒日頃からの予防・ハウスダスト対策
チアノーゼ症状を発症している段階は既に酸素飽和度が一定レベルを下回っている状態であることが想定されます。では、このチアノーゼと呼ばれる症状はどのような状態の事を意味しているのでしょうか?
血の気が引いたような青紫色に見えるチアノーゼの皮膚状態をもたらす原因にはヘモグロビンと呼ばれる血液成分が大きく関与しております。ここではヘモグロビンとチアノーゼ症状の関連性と発症のメカニズムについて確認していきましょう。
チアノーゼに関してはおそらく誰もが、顔色から血の気が引いていくという独特の症状のイメージは理解しているかと思います。
唇の色が青紫色に変色していく口唇チアノーゼや、乳児や月経期の女性の多い貧血を伴う貧血が原因となるチアノーゼはその代表です。
具体的にチアノーゼとは、皮膚の表層部の色素が青紫色に変色した状態で現れる皮膚疾患のことを指します。
皮膚の表層部とはいわゆる皮膚の表面上に現れる症状であることから目視でも容易に確認ができることがチアノーゼの大きな特徴とも言えます。
※チアノーゼは目視でも確認できる皮膚の表層部の色素が変色する症状を示す皮膚疾患
では何故皮膚の表層部分が紫色に近い状態へと変色してしまうのでしょうか?
喘息を持病に持つ赤ちゃんや子供は、喘息の発作時などにチアノーゼ症状を発症する事は良くあるケースです。⇒赤ちゃんのチアノーゼの原因と対処法はこちら
この症状が確認できている状態は本人が体感している自覚症状もつらい状態にあることを覚えておく必要があります。
尚、このチアノーゼによる皮膚の変色をもたらす原因には「ヘモグロビン」と呼ばれる体内の酸素濃度に大きな影響を与える血液成分が大きく関与しております。
ヘモグロビンに関しては貧血症状を発症経験のある方であれば一度は、その重要性について耳にされた事があるかと思います。
では、このヘモグロビンがチアノーゼ症状の発症にどのように関連しているのかについて確認していきましょう。
ヘモグロビンは赤色の色素成分をもつ「ヘム」を構成している血液成分です。
ヘムに関しては「ヘム鉄」「非ヘム鉄」という言葉で耳にされたことがある方も多いのではないでしょうか?
鉄分を含む食材の中でもチアノーゼ症状を発症している場合や貧血症の方に必要な鉄分はヘム鉄です。
ヘム鉄の代表と言えばやはりレバー系食材が、はつ、あさり、はまぐりなどが挙げられます。
お母さんであれば毎日の栄養管理の際に栄養成分表などを持っている方も多いと思います。
鉄分を多く含む食材の項目ページがあればチェックしてみて下さい。参照記事⇒鉄分を多く含む食品のヘム鉄・非ヘム鉄の分類表(検査ぶっく)
喘息発作によってヘモグロビンの血中濃度が低下するとヘモグロビンが持っている赤色の色素成分濃度が減少します。
皮膚上にチアノーゼとして発現する症状はヘモグロビン濃度の低下が原因だったのですね。
※チアノーゼの発症原因はヘモグロビンの血中濃度が減少することが原因
チアノーゼを発症している状態で動脈血酸素飽和度を確認すると数値が大きく低下しているケースが多くあります。その為、喘息の発作が発症した際に病院へ行くと病院の診察を受ける前にまずパルスオキシメーターによる酸素飽和度の測定が行われるはずです。喘息発作発生時はこの酸素飽和度の数値が重要な指標となります。
チアノーゼ症状を発症している場合、ほぼ間違いなく体内の酸素飽和度は平均値を下回る数値となっているはずです。
この酸素飽和度の測定を行う際に使用される医療用測定器がパルスオキシメーターです。
パルスオキシメーターに関しては持病として喘息を持っている方であれば、自宅用にもひとつは測定器を持っている方も多いかもしれません。
パルスオキシメーターは指先にはめ込むだけで体内の酸素飽和度を測定できることから、なかなかじっとしていられない子どもや乳幼児などでも比較的容易に体内の酸素状態の計測が可能な医療器具です。
喘息を持病として持っている場合、酸素飽和度の定期的な測定はチアノーゼの発症の有無に関わらず非常に重要で喘息発作の前触れを把握できたり、自分から息苦しさを訴える事ができない乳幼児の状態の確認には便利な指標となります。
喘息発作が発症している状態では酸素飽和度が94%~91%もしくは90%台を下回るケースも多々あります。
90%台の前半の数値を示すケースでは本人の自覚症状としては既に呼吸がままならない息苦しい状態であると考えても良いでしょう。
もし自宅で発作が発生し酸素飽和度数値が80%台まで低下しているような場合は、酸素吸入を行いながらすぐにかかりつけの病院か、もしくは深夜の場合は救急外来へ行くことが大切です。
台風の前夜など気圧の大きな変化が起こる日は喘息発作が起こりやすいと言われておりますが、もし夜中に強い喘息発作が出ても慌てずに冷静に対処することが大切です。明らかに数値の低下が見られる場合はまず救急外来へ電話連絡を入れましょう。
尚、救急外来へ行く際に保険証を忘れると全額負担となるので保険証は必ず忘れないで下さいね。
※喘息を持病としてお持ちのお子様がいる場合は健康保険証・お薬手帳・酸素吸入器をひとつのケース袋などにまとめておくと便利です。
顔色が悪いと言われるような状態。
いわゆる顔から血の気が引いているような血色の悪い状態は酸素欠乏状態であるチアノーゼ症状によって血色が低下しているケースも多くあるものです。
この血色が悪くやや青白い顔色になってくる状態は赤色の色素成分を持つヘモグロビンが不足している状態であることを意味します。
前項でも解説した通り顔色が良い、血色が良いなどと言われる原因は文字通り血清中に酸素と結合したヘモグロビンが多く含有されている状態である為なのですね。
※血色が悪い時はヘモグロビン濃度が減少している事を示している
その為、チアノーゼ発症時は適切な対処を行い体内の酸素濃度を高める事が最重要となります。
発作時に酸素吸入器などを使用するのは、まず血中内の酸素濃度を回復させることが目的です。
この際、体内の酸素濃度の割合を把握するために酸素飽和度が重要な指標となっているのですね。
喘息の持病を持っている子供が発作をもし発症してしまったら?
ここでは喘息発作時に自宅で最低限の範囲として対応可能な対処法についてチェックしておきましょう。
喘息の発作を発症するようなケースでは、まず既に気道が収縮し酸素が上手に取り込まれない状態であることを想定しておかなければいけません。
発作が出ている時点で既に気道は通常時よりも確実に狭くなっております。
その為、まず酸素をしっかりと吸い込める体勢、及び姿勢を確保してあげることが何よりも大切です。
喘息発作の発生時は気管支の慢性的な炎症が何かのきっかけで拡大し、実際に気管支の内壁が狭くなることで息苦しさや喘鳴(ヒューヒューという独特の音)を発症し始めているのですね。
喘息発作時の姿勢の注意点としては、夜遅いからと言って無理に寝せた状態を保たせることがないようにすることです。
発作状態の気管支は狭く横になった状態での呼吸動作は子供にとって大きな負担とも成りかねません。
本人が楽な姿勢を整えてあげることが重要であり、座った状態で落ち着きを取り戻すようであれば座位で対処を行うのが基本です。
喘息をお持ちの方は良くわかるかと思いますが、喘息発作時は「起座呼吸(きざこきゅう)」と呼ばれる座った状態での呼吸のほうが呼吸がし易いことも覚えておく必要があります。
また体勢作りの他にも自宅でできる対処法としては以下の点を念頭において対処することが望ましいとされております。(但し担当の医師の指示を優先して下さい)
以下は見逃しがちなポイントでもありますが重要なポイントですね。
☆苦しくて泣いているようであればまずは泣き止ませることを念頭においた対処を考える(赤ちゃんの夜泣きなども含む)
☆病院や呼吸器内科でもらった薬やステロイド剤の使用で気道の拡張を行う(担当の医師の指示を優先)
☆もし自宅用の吸入器があるようであればすぐに吸入を開始する
発作がでてしまった際に病院に行くまでにお母さんや付き添いの方ができることをまとめておきましょう。
喘息の発作などを発症した場合は、まず息苦しいと訴えた場合にすぐにすべき事でチェックしたポイントをチェックすることが重要です。
この際、しっかりとした処置を行った際にサチュレーション、パルスオキシメーターなどがあると対応後の変化が確認出来るため便利です。
パルスオキシメータは、血液中に存在する酸素濃度をチェックする医療機器の事で、主に指先にはめ込む形で酸素飽和度を測定していきます。
この測定器によって測定される酸素濃度は「動脈血酸素飽和度」と呼ばれるもので、パルスオキシメーターで測定した飽和度はspo2とも呼ばれます。
個人差はありますが発作発症時の動脈血酸素飽和度(spo2)の正常値の範囲は、94%を下回っているのが大半です。
しっかりとした対処を行い安静を保った状態で数値が94%を超えてくるようであれば、呼吸も楽になって徐々に落ち着きを取り戻していく様子が確認できるようになります。
これは酸素欠乏状態が緩和されつつある証でもあるので発作そのものも徐々に収まってくる兆候です。
このように、緊急時の対処法をマニュアル化して、状態を数値として確認し記録しておくことは病院で治療を行う際にも医師からのアドバイスを受けやすくなるため是非習慣づけたい行動です。
以下にご参考までに病院での報告の事例を記載しておきますね。
7時30分ごろにに息苦しさを訴え始め、酸素飽和度を測定すると95%台でした。
この時点で吸入を行い、一時症状は落ち着き9時前には眠りにつきましたが、10時過ぎに再度息苦しさを訴え、「ヒューヒュー」という呼吸音と軽い発作症状を確認。
10時のこの時点では、動脈血酸素飽和度の数値が既に93%まで低下していたので気管支を拡張するステロイド剤を使用しました。
その後、再度吸入を行いまた少し落ち着きましたが酸素飽和度が低い状態が続いたので救急外来に訪れました。
このように、もし医師に時間の経過と対処方法。
そして、その時の血中酸素濃度の状態まで伝えることが出来たならば、医師側も即適切な処置、もしくは適切な対処法を行いやすくなります。
適切な報告は副作用の可能性をもつステロイド剤などの重複使用を防止することにも繋がる為、自分で行った処置については時間も含めて記録をしておくのが基本です。
尚、喘息とアトピー性皮膚炎は現代病と呼ばれるほど、多くの子供に発症が見られるようになってきた疾患のひとつです。
この2つの疾患は深い関連性があり双方を発症しているケースが非常に多いのもひとつの特徴です。
看護する側がある程度の知識を持ち、出来る範囲の応急処置を行えるようになることは大変重要なことなのです。
赤ちゃんや子供の場合は、過度に泣きすぎてしまったりした場合でも酸欠症状を発症する可能性があります。
その為、喘息の発作時の長時間に渡る夜泣きなどは特に注意が必要です。
乳幼児が喘息発作を発作した際に長時間勢い良く泣き続けた場合は、体力の消耗も激しくチアノーゼ症状の発症を招く危険性も高まります。
酸素を吐き出し続けるような息を吐く間隔、スパンが明らかに長い泣き方をするようであれば要注意と考えましょう。
子供や乳幼児は実際にこのように激しく泣き続けるだけでも酸欠を起こしてしまうケースがあるのですね。
赤ちゃんや乳幼児の場合に泣きやませる事を念頭に置く必要があるのはこの酸欠状態へ陥ってしまうのを早期に防止する為でもあるのです。
※赤ちゃんはたくさん泣いてしまっただけでも酸欠状態になることがある
特に夜鳴きが激しい子供で喘息や気管支の持病をもっている場合は親が細心の注意をはらいながら見守る必要があります。
赤ちゃんや子供の酸素欠乏症の原因には泣き続けてしまうことが原因のひとつとなっている点を把握しているケースは少ないのでママはもちろんパパもしっかり覚えておきましょう。
夜泣きの際は、抱っこして外の空気に少しだけ触れさせてあげたりするなど明るさや環境を少し変化させて上げる事で興味が変化したり落ち着いてくるような事はよくあることです。
喘息児はしっかりとした睡眠をとることも難しくなりますが、これは両親に関しても同様であるため、ママは特に体調を崩さぬように体調管理をしっかり行いましょう。
喘息などの持病などがない場合でもチアノーゼ症状が発症するケースは以外に多くあります。
乳幼児や赤ちゃんの場合で特に多いのは呼吸困難症状が一定時間続くことでチアノーゼが指先の爪や唇に発現するケースです。
赤ちゃんにチアノーゼ症状があらわれると誰もが動揺するはずです。
我が子が初めてチアノーゼ症状を発症した時は私も焦りや動揺を覚えました。
しかし親たるもの、赤ちゃんが苦しんでいる時こそ冷静に状況を確認し対応することが重要です。
考えられるチアノーゼの原因としては
●鼻づまり
●喉のつまり
の2点をまず確認し詰まっている場合はすぐに対応してあげる必要があります。
赤ちゃんの鼻の穴はとても小さく、また新生児の場合呼吸の9割型は鼻呼吸で行っております。
その為、鼻がつまると比較的早期に呼吸困難状態へ陥る可能性があることはしっかり把握しておかなくてはいけません。
※新生児赤ちゃんの呼吸は9割型鼻呼吸である
喉が詰まるケースでは母乳やミルクが上手に飲みこめていないケースや過度に母乳を吸い続けている場合などにチアノーゼ症状を発症するケースが多くあります。
赤ちゃんは苦しい状態が続いても自分で対応出来ないため、鼻づまりや喉の詰まりに関してもしっかりと観察を続け適切な対処を行うことが重要です。
赤ちゃんの場合は前項でも解説したとおり夜鳴きが続く場合でも粘り強く対応してあげることが大切です。
尚、一通り泣いて落ち着いてきた場合は続いて縮小している気管支の拡張を行うことが重要となってきます。
持病で喘息を持っている場合は気道を拡張する作用をもつ薬剤である気管支拡張薬を処方されているケースが多いはずです。
小学生以上の子供であれば持ち運び可能な小型吸入器なども1回の吸引で2回までの使用が認められています。(但し担当医師によって異なるケースもあるため必ず自分の担当医師の容量に従うこと)
慌てて病院へ行っても病院へ着くまでの時間は常時苦しい状態が続きますので、治療の基本としてはまず気道の拡張を行うことが優先されなければいけません。
吸入器で吸入を行う目的もまずはしっかりと気道を確保することが最大の目的です。
自分で行える対処法を実践し落ち着きを取り戻してきた場合。
この際に顔色も血の気を帯びた薄いピンク色にまで戻ってくるようであれば、病院へ行くよりも安静を保ち経過を観察した方が良いケースもあります。
発作時の観察点としてのポイントは大きく2箇所。
一つ目はやはり顔色などわかりやすい血色の変化を観察すること。
そしてもうひとつは指先の爪の色を確認することです。
酸欠状態が続くと指先の色がチアノーゼよって青紫色に変色してくるケースがあります。
チアノーゼが確認されている場合は、血色と指先の爪の色の変化を確認しながら看護するする習慣を身に着けると状態の把握がしやすくなります。
気管支喘息や小児喘息の子供が喘息発作を発症するひとつの要因にアレルギーの問題があります。
ここでは喘息とアレルギーの関連性についてチェックします。
パッチテストと呼ばれるアレルギー反応を確認するアレルゲンテストを行ったことがある方も多いかと思いますが喘息疾患では「ハウスダスト」が原因物質として取り上げられるケースが非常に多くあります。
このハウスダストとは、簡潔に言えば室内の空気中を漂っている埃(ホコリ)のことです。
空気中に舞うハウスダストは埃やチリ、そして絨毯やカーペットに常時生存しているダニの死骸など様々な物質が含まれているため、目に見えるサイズではないものの喘息患者にとっては大きな問題物質となります。
ハウスダストと呼ばれる空気中に漂うホコリの中には目に見えない微粒子が多く含有しております。
花粉が多く舞う季節では花粉ももちろん含まれ、チリや埃の他にもイエダニの死骸や抜け殻なども多く空気中を遊離していることをご存知だったでしょうか?。
これらのハウスダストは気管支喘息アレルギーの要因となる為、喘息疾患との深い関連性をもつことは間違いありません。
そのため、小児喘息を持病として持っているお子様がいる家庭ではハウスダスト対策が必要となってきます。
毎日のようにお母さんがしっかりと掃除を行っている家庭であるにも関わらずハウスダストに苦しんでいる子供が多い。
その原因は一体何でしょうか?
ここではハウスダスト対策のポイントとして掃除機のフィルターについて確認しておきましょう。
掃除を豆に行っているにも関わらずハウスダストによるアレルギーが悪化している場合は、掃除機のクリーナーもしくはフィルター部分に問題があることも想定されます。
埃やチリ、ダニの死骸など空気中を遊離して飛散する微粒子は掃除機内のフィルターを抜けて再度空気中に放出されてしまうケースが多い為です。
近年このような微粒子の飛散による対策を講じているナノレベルの塵や埃までもを逃さない掃除機フィルターや掃除機も多く販売されるようになってきました。
しかし現在はまだやや高額な製品が多いのが現状です。
その為、掃除機のフィルターに問題が生じている可能性が検討される場合は早急に掃除機に装着するフィルターをナノレベルでキャッチできる製品に交換しておきたいものです。
以前は半導体工場などの専用のクリーンルームなどで使用されていたナノフィルターですが現在は一般用の掃除機であっても専用のナノフィルターが販売されるようになってきております。
掃除機の交換は後ほど対応するにしてもフィルターはすぐに交換しておきたいですね。
ハウスダストがしっかりと除去できない要因として前項では掃除機のフィルターをナノフィルターに変更する対策方法について確認しましたね。
ではここでもうひとつ、建築技術の進展に関する問題についても確認しておきましょう。
エコ住宅などの需要の高まりが続く今日では、高気密高断熱住宅が大きな注目を集めるようになっております。
太陽光発電で電気を供給し、お家で使用するエアコンや暖房器具の電気代を自前で賄うことができるような住宅も実際に多く建築されるようになってきております。
機密性の高い高気密高断熱住宅に需要が集まるのはエアコンの熱や暖房器具の暖気を屋根裏や家の隙間から逃がさないようにするためです。
しかしこの居室の気密度が高まった高気密高断熱住宅では、気密が高く密閉される分、ハウスダストが残留しやすい状況にある点も見逃せないポイントです。
高気密住宅の増加に伴って一般家庭における24時間換気システムの規制の制定など厳しい基準が今までに何度も追加されてきました。
その為、室内の換気対策についても進展はしてきましたが、ハウスダストの除去に関しては高気密であるがゆえに残留しやすいという現実的な問題を抱えているのも事実です。
このような高気密住宅の場合の対策としては別途置き型の空気清浄機などを居室に設置したり、蒸気を利用したスチームモップなどで空気中へ埃を飛散させない対策を講じることも検討する必要があります。
ハウスダストの除去を行うために近年注目を集めているのが空気清浄機の存在ですね。
家電用として製品化されている空気清浄機は厳密には埃やチリなどの集塵機としての機能、そしてペットの匂いなどを除去する脱臭機の機能を兼ね備えている総合製品が空気清浄機として認識されております。
この空気清浄機の中でも特に注目を集めるようになったのが「イオン式」の空気清浄機です。
日本人は横文字が好きとよく言われます。
イオン式という名称だけで何か体によさそうなイメージを持たれる方も多いのではないでしょうか?
しかし、このイオン式空気清浄機は名前だけでなく本当に空気を清浄化する効果が期待できるのでしょうか?
空気清浄機と言えばフィルターを通じて空気中に漂う微粒子やゴミを確保するイメージがありますが、イオン式空気清浄機の場合はフィルターそのものが無いという点も不安の種のひとつと感じるかもしれません。
尚、この点については結論から言えば疑問が残る部分はあるものの一部の効果は確認できた部分もあります。
従来のファン式の空気清浄機や電気集塵式の製品と比較するとイオン式の最大の特徴は文字通り電子の帯電を利用して空気の清浄化を行う点にあります。
メリットとしては帯電した部分に埃などが取り付く為、フィルターなどを使用せずに運転が可能な点やマイナスイオンの発生でリラックス効果を得ることが可能となる点などがあげられます。
ハウスダストの除去に関してはイオン式で99%(ほぼ100%)の除去が可能とうたわれている空気清浄機も多くありますが、イオン方式の仕組みを考慮するとここまでの除去効果が本当に期待できるかどうかは疑問の残る部分ではありそうです。
しかし、ファン式では豆なフィルターの交換が必要であったり電気代が高くつくなどランニングコスト面でのデメリットと比較するとやはり総合的に見てイオン式が人気が高くなっているのもうなづけるところですね。
尚、余談ですが我が家は子供が小児喘息であるため、シャープのイオン式空気清浄機をリビングと寝室、そして子供部屋に設置しほぼ24時間稼働しております。シャープはたまたま選んだだけでこだわりはありません。
商品説明などに記載されているイオン式のハウスダスト除去率の数値については正直鵜呑みにしておりませんが、今のところ埃がしっかり付着しているので合格レベルです。
尚、我が家の選択基準は恥ずかしながらフル稼働を前提にした設置後のランニングコストがポイントでした。
家族に喘息などの持病を持っている方がもしいる場合で空気清浄機の購入を検討している場合は、「ハウスダスト除去率」だけでなく「ランニングコスト」などについても調べておくと良いかもしれません。
購入を検討する際は、価格以上に性能に関する表記をしっかり確認し良さそうなメーカーや型番があれば大型家電量販店などで実物をチェックしておくと良いでしょう。