昨日の夜には、「膝が痛いよう~」と激しく泣いていた子供が、翌日になるとまるでウソのように元気に遊んでいる。
これは本当によくあるケースです。
もしかして成長痛かな?と思って心配していた親の方なら、このような不思議な状況を一度は体験しているかもしれません。
このケースの場合は、その痛みの原因に自律神経との関連性も考慮する必要があります。
自律神経という言葉は何度も耳にされた事があるかと思いますが、ここでは入門者向きに自律神経について解りやすく解説しておきたいと思います。
自律神経とは、その名のとおり本人の意思を介さずに働いてくれている神経の事を指します。
例えば体温が温まり暑いと判断した時は、自律神経が上手に働いて体からは汗をかきます。
汗は蒸発する際に体熱を奪ってくれるので体温を高くしすぎることなく生活することができるようになります。
このように自然に体の機能調節を行ったりホルモンの分泌を調節したりする神経が自律神経と呼ばれる神経です。
成長痛と自律神経系の関連性が検討されてきている理由について見ていきましょう。
成長痛を訴える子供の統計的データを見てみると以下のような条件にあてはまる子供に心意性の成長痛を発症している傾向が見られます。
心意性の成長痛を感じやすい子供
☆神経質な子供
☆兄弟がいる場合は上の子供
☆甘えが強い子供(あまえんぼう)
このような状況下にある子供は、自分でもわからない不安を抱えている事が多い傾向にあります。
その為、突然泣き出してしまったり、弟、もしくは妹をかんでしまうなどの不安定な状態が続き、かつなかなか治らない場合も多くあります。
これらの行動をおこしてしまう瞬間は、本人は無意識状態にあり自分でコントロールが出来ない状態です。
その為、例え叱っても、根本を解決しない限り、突発的な行動が治る事も残念ながら難しいのが現状です。
自律神経などからくる痛みの対処法としては、まず何よりも「子どもを安心させてあげる事」が大切です。
例えば子供が転んでしまって泣いてしまった時。幼少期の頃は誰もが経験のある事です。
こんな時は昔から使われている「痛いの痛いの飛んでけ~」という言葉をかける事が多いかと思います。
この言葉は、とても安心してしまうママの魔法の言葉です。
この魔法の言葉は、自律神経が原因と考えられる成長痛にはとても有効でそれだけで痛みが無くなってしまうことさえもあります。
もし、このような魔法の言葉で膝の痛みなどが治ってしまった場合は精神的なものから来る心意性成長痛の痛みであった可能性も考えられます。
成長痛の原因としては、このように自律神経性の心の痛みが要因となっているケースもあることを把握しておく事は大変重要です。
尚、痛みが毎日続く、昼間などでも痛みが発生する場合は「疲労性・ストレス性の痛み」についても検討していく必要があります。