疲労性に分類される成長痛は、慢性的な過度な運動による痛みが原因となって発症する成長痛です。
ストレス性に分類される成長痛は、急激に体の組織が成長する際に人体の各部位が牽引される(引っ張られる)事によって極所的にストレスを生じ障害が生じる成長痛です。
どちらも成長期の子供だからこそ発症してしまう病気で、体や骨の構造上どうしても弱点となってしまう部分に症状を発症する傾向にある点が大きな特徴であると言えます。
医学的な見解では、このような人体的な成長過程の構造上によって生じる痛みを「成長痛」と呼ぶことが主流です。
一般的な名前として定着している「成長痛」という言葉は正式名称として「骨端症」と言う呼び名が付けられております。
この骨端症と呼ばれる病気は成長期の子供たちに特に多く発症する病気であること。また成長に関係する骨組織の障害であるという点から、「成長痛」の語源とな っていると考えられております。
尚、骨端症はその名のとおり、骨の先端部分に痛みを生じる障害のことで骨端症を生じる部分には骨端線と呼ばれる骨の成長線が確認できます。
骨は縦に長く伸びる時は、骨の先端にある骨端軟骨と呼ばれる軟骨組織が成長することによって伸びていきます。
この時に、この軟骨部分に継続的な疲労やストレスが加わると、骨は十分に成長することができなかったり、時には怪我を発症してしまうことになります。
このような成長過程で生じる痛みが骨端症の特徴で、人体の様々な部位に生じる可能性をもっております。
中でも特に多いのが膝の痛み、そしてかかとの痛みです。
成長痛は成長期の子供であれば誰にでもこの痛みが訪れる可能性はあります。
中でも成長期の子供で毎日のようにスポーツをバリバリ実践している子供の場合は骨の一部位へストレスが過剰にかかりやすくなることから成長痛を発症しやすい傾向にあると言えます。
また、第2時成長期を迎えている子供の場合は、男子の場合はこの時期に筋力も大きく向上してくるものです。
これは、第2次成長期を迎えると、「成長ホルモン」の分泌量が変化し、より男性的な体へ少しずつ変化していく為です。
成長期の子供は成長ホルモンの分泌量に変化が生じ、男性の場合は、「声変わり」がはじまったり骨格の成長に伴って肩幅が広くなり見た目的にもゴツゴツとした感じに成長してくるものです。
当然、筋肉量が増加すると筋力も大きくなります。しかし、この筋力が強くなることで逆に成長痛の症状を発症しやすくなっている可能性も検討されます。
では、筋力が強くなるとどうして成長痛を発症しやすくなるのでしょうか?
これは、その原因は筋力が強くなることによって筋肉の末端にある「腱組織」によって骨が引っ張られる力である「牽引力」が強くなり、その強化された牽引力がきっかけとなって腱と骨の付着部や骨の骨端線部分にダメージを与えてしまうことがある為なのです。
※筋力が強くなると牽引力が強くなり、骨の付着部や骨端線部分に大きな負担をかけるようになる
成長期に適度な運動を続けたりトレーニングを行うことは実は骨の成長にとっても大切な事ではあります。
骨の成長には運動による骨への刺激が良い影響を与えるという文献もあるほどです。
しかし、運動のやり過ぎ、特に一部位に疲労が集中したりすると患部に炎症を生じるなどのトラブルを発症するようになる為注意が必要です。