チアノーゼ症状を発症している段階は既に酸素飽和度が一定レベルを下回っている状態であることが想定されます。では、このチアノーゼと呼ばれる症状はどのような状態の事を意味しているのでしょうか?
血の気が引いたような青紫色に見えるチアノーゼの皮膚状態をもたらす原因にはヘモグロビンと呼ばれる血液成分が大きく関与しております。ここではヘモグロビンとチアノーゼ症状の関連性と発症のメカニズムについて確認していきましょう。
チアノーゼに関してはおそらく誰もが、顔色から血の気が引いていくという独特の症状のイメージは理解しているかと思います。
唇の色が青紫色に変色していく口唇チアノーゼや、乳児や月経期の女性の多い貧血を伴う貧血が原因となるチアノーゼはその代表です。
具体的にチアノーゼとは、皮膚の表層部の色素が青紫色に変色した状態で現れる皮膚疾患のことを指します。
皮膚の表層部とはいわゆる皮膚の表面上に現れる症状であることから目視でも容易に確認ができることがチアノーゼの大きな特徴とも言えます。
※チアノーゼは目視でも確認できる皮膚の表層部の色素が変色する症状を示す皮膚疾患
では何故皮膚の表層部分が紫色に近い状態へと変色してしまうのでしょうか?
喘息を持病に持つ赤ちゃんや子供は、喘息の発作時などにチアノーゼ症状を発症する事は良くあるケースです。⇒赤ちゃんのチアノーゼの原因と対処法はこちら
この症状が確認できている状態は本人が体感している自覚症状もつらい状態にあることを覚えておく必要があります。
尚、このチアノーゼによる皮膚の変色をもたらす原因には「ヘモグロビン」と呼ばれる体内の酸素濃度に大きな影響を与える血液成分が大きく関与しております。
ヘモグロビンに関しては貧血症状を発症経験のある方であれば一度は、その重要性について耳にされた事があるかと思います。
では、このヘモグロビンがチアノーゼ症状の発症にどのように関連しているのかについて確認していきましょう。
ヘモグロビンは赤色の色素成分をもつ「ヘム」を構成している血液成分です。
ヘムに関しては「ヘム鉄」「非ヘム鉄」という言葉で耳にされたことがある方も多いのではないでしょうか?
鉄分を含む食材の中でもチアノーゼ症状を発症している場合や貧血症の方に必要な鉄分はヘム鉄です。
ヘム鉄の代表と言えばやはりレバー系食材が、はつ、あさり、はまぐりなどが挙げられます。
お母さんであれば毎日の栄養管理の際に栄養成分表などを持っている方も多いと思います。
鉄分を多く含む食材の項目ページがあればチェックしてみて下さい。参照記事⇒鉄分を多く含む食品のヘム鉄・非ヘム鉄の分類表(検査ぶっく)
喘息発作によってヘモグロビンの血中濃度が低下するとヘモグロビンが持っている赤色の色素成分濃度が減少します。
皮膚上にチアノーゼとして発現する症状はヘモグロビン濃度の低下が原因だったのですね。
※チアノーゼの発症原因はヘモグロビンの血中濃度が減少することが原因