痛風は症状が進行すると腎痛風と呼ばれる重い合併症を発症する可能性を持つ疾患へと進行します。人工透析などを必要とする腎不全などが腎痛風の合併症の代表です。
腎臓は体内の栄養分や、有害物質をろ過する働きをもっている体内の器官です。
この腎臓が行う濾過は腎臓内の糸球体の働きで血液がろ過され、尿細管から必要な栄養素を再吸収して体内を循環します。
腎臓の位置は一番下の肋骨の内部に左右対になって収まっており尿細管で再吸収されなかった老廃物を膀胱へ送り出し体外へ排泄します。
この腎臓は体内の老廃物を除去し常にクリーンな血液を体内に循環させる働きをもつ非常に重要な組織なのです。
腎臓の働きが低下すると、体内のあらゆる体液が老廃物によって犯されてしまいます。
尿酸などの老廃物は腎臓から膀胱へ送られますが、この尿酸が腎臓内に過剰に蓄積する症状を伴う痛風は腎痛風(じんつうふう)と呼ばれます。
腎痛風を発症すると、体内の尿酸の排泄機能がどんどん低下してしまいます。
この段階になると、薬物療法による治療を平行して行なわなくては完治ができなくなります。
痛風を放っておくと、各関節に溜まった尿酸の結晶はやがて、腎臓に蓄積されるようになります。
そして腎痛風と呼ばれる症状に進展していきます。
痛風で怖いのは、実はこの腎痛風への進展性が非常に高い点にあります。
その理由は、腎痛風は腎不全・尿毒症などの症状を発症する可能性をもっている為です。
腎不全は言わずと知れた、「死」に至る危険性を持つ病気のひとつです。
ですからたかが痛風とはあなどれないのですね。
腎臓疾患の元を辿ると、痛風が関与しているケースも多いのです。