ハウスダストがしっかりと除去できない要因として前項では掃除機のフィルターをナノフィルターに変更する対策方法について確認しましたね。
ではここでもうひとつ、建築技術の進展に関する問題についても確認しておきましょう。
エコ住宅などの需要の高まりが続く今日では、高気密高断熱住宅が大きな注目を集めるようになっております。
太陽光発電で電気を供給し、お家で使用するエアコンや暖房器具の電気代を自前で賄うことができるような住宅も実際に多く建築されるようになってきております。
機密性の高い高気密高断熱住宅に需要が集まるのはエアコンの熱や暖房器具の暖気を屋根裏や家の隙間から逃がさないようにするためです。
しかしこの居室の気密度が高まった高気密高断熱住宅では、気密が高く密閉される分、ハウスダストが残留しやすい状況にある点も見逃せないポイントです。
高気密住宅の増加に伴って一般家庭における24時間換気システムの規制の制定など厳しい基準が今までに何度も追加されてきました。
その為、室内の換気対策についても進展はしてきましたが、ハウスダストの除去に関しては高気密であるがゆえに残留しやすいという現実的な問題を抱えているのも事実です。
このような高気密住宅の場合の対策としては別途置き型の空気清浄機などを居室に設置したり、蒸気を利用したスチームモップなどで空気中へ埃を飛散させない対策を講じることも検討する必要があります。