骨密度の測定検査を行う際は、幾つかの測定方法の中から骨密度数値を検査していくことになります。ここでは骨密度検診で行われる4種類の測定方法の特徴についてチェックしていきます。
骨量・骨密度の測定で行われる測定方法のひとつにDEXA法(デキサ法)と呼ばれる測定方法があります。
DEXA法のDEXAとは、(Dual Energy X-ray Absorptiometry)の頭文字の略称です。
このDEXA法(2強度X線吸収測定法)とは、基本的に
★大腿骨
★腰椎
★前腕
に2種類の微量のX線を当て、骨の状態をスキャンし、スキャンデータを計算することによって「骨成分」だけを測定しようとする測定方法です。
民間の医療機関で最も普及しているDEXA法の測定機器は前腕の測定機器で「価格も安価」かつ「誤差も少ない」という特徴をもっております。
しかし、骨量測定は全身が対象であることから、正しい数値を算出するにはやはり、複数個所のデータ取得が必要となります。
尚、診断基準としては前述したYAMが用いられます。
骨量・骨密度の測定で行われる測定方法として従来から行われている測定方法のひとつに「超音波法」と呼ばれる測定方法があります。
この超音波法は現在一般的に最も普及している測定方法です。
超音波法では、測定装置に足を乗せて、かかとの骨である「踵骨(しょうこつ)の骨密度」を測定します。
×線を利用しない測定方法であり、測定自体も安易に行えるため現在でも広く普及している測定法です。
しかし超音波法による測定は、測定される音速や減衰率と骨密度との相関理由を裏付ける立証が十分になされておりません。
その為、医療分野においては信頼度が低いという欠点があります。
このような事からも将来的には使用される事がなくなる可能性のある測定方法とも言えます。
骨量・骨密度の測定で行われる測定方法のひとつに「MD法」と呼ばれる測定方法があります。
MD法のMDとは、(Micro Densitometry)の頭文字の略称です。
MD法による測定では、第2中手骨(第2指の甲にある骨)のレントゲン写真をアルミニウム板と同時に撮影します。
そしてそのレントゲン写真の陰影濃度をアルミニウム階段の陰影濃度と比較して、骨密度を測定します。
しかし、この第2中手骨部分は皮質骨優位である事から、海綿骨の多い部分とは異なり、早期段階の骨密度減少を映像でとらえることは困難であると言われております。
また、骨粗鬆症などで薬物療法を行っている場合、薬物療法による治療効果を、測定で判別することも困難です。
骨量・骨密度の測定で行われる測定方法として近年普及し始めている測定方法のひとつに「CT法」と呼ばれる測定方法があります。
CT法のCTとは、(Computed Tomography)の頭文字の略称です。
CT法ではコンピュータX線断層撮影装置にて撮影を行い、画像に現れる骨の映像の濃度で骨密度をコンピューターが測定します。
但し、設備が高価な為、コンピュータX線断層撮影装置のある医療機関がほとんどないのが現状です。
近年、大学病院や大型の総合病院などでは少しずつ見かけるようになってきております。