男性の夜間頻尿は高齢者になればなれるほど症状の発症確率が高くなります。70代の高齢者が前立腺肥大による悩みを抱えている割合は実に9割以上であるというデータもあるほどです。
【前立腺肥大は20代後半から始まる】
男性が夜間頻尿症状を発症するケースは20代の後半以降が大半のケースを占めます。
中でも男性に頻尿症状をもたらす最大の原因としては前立腺肥大が大きな要因です。
前立腺は思春期になると大きく成長しますが20代後半には生殖機能を維持するために再び前立腺が肥大するようになります。
通常は特に支障はきたしませんが、過度な香辛料の摂取やコーヒー・アルコールなどの利尿作用の高い成分を過剰摂取するなど、栄養が偏ってくると前立腺内に取り込まれたテストステロンと呼ばれる男性ホルモンがジヒドロテストステロン(DHT)と呼ばれる物質に変化し前立腺の肥大をもたらします。
前立腺は前立腺液と呼ばれる精子の活動を活発にする働きを持つ成分を分泌する大切な働きをもつ組織です。
前立腺は内線と外線と呼ばれる2つの線がありますが、前立腺肥大で肥大する線は主に尿道に近い内線であり、内線が肥大を起こすと尿道が徐々に圧迫されるようになる点が大きなポイントです。
尿道が圧迫されると、最初は尿の出や勢いが弱くなり、トイレなどでも尿が飛散して周囲に飛び散ったり、残尿感が強くなり頻尿症状を発症するようになります。
日本人の男性の場合、前立腺の肥大によって尿の出が悪化したり夜間頻尿を発症する割合は40代半ばで既に5割を超えると言われております。
70代では実に9割以上の方が頻尿症状に悩まされているというデータもあることから、前立腺肥大は男性の宿命的な疾患と言えるかもしれません。