残尿感や夜間頻尿症状を伴う排尿障害は年数が経過するとともに症状が強く現れるようになる進行性の疾患です。ここでは早期段階での治療の有効性と清心蓮子飲処方に基づく漢方薬について確認します。
夜間頻尿や排尿障害を既に発症しているケースで頻尿症状や残尿感が徐々に強くなってきているケースについて確認しておきましょう。
頻尿や残尿感などの排尿障害は大半のケースで、ある日突然発症するのではなく徐々に頻尿感が強くなったり、おしっこの出が悪くなるなどの症状の進行性が確認される点もひとつの特徴です。
実際に治療を開始するようになった方が、実は初めて残尿感を体感したのは1年程度前からであったり、長いケースでは既に3~4年程前から頻尿症状に悩まされていたというケースも多く存在します。
また、初期段階で治療を行わずに放置していたために徐々に頻尿症状が強く現れるようになり、仕事や家事にも影響を与えるようになってからようやく治療を開始するようになるケースが大半です。
夜間頻尿や残尿感を伴う排尿障害の治療では、このように体感症状が強く現れ始める前の段階から適切な治療を行なうことによって症状の進行を抑制し、少しずつ改善を計ることが可能となります。
進行性の排尿系の障害では早期発見と早期治療開始が最大のポイントとなってくるのです。
現在の頻尿症状を早い段階で改善する必要がある場合は、前述した漢方薬の服用によって症状の改善を計ることも有効です。
男性の頻尿症状の項でも解説した通り、現在は薄毛や禿症などの治療に効果が高いとされている薬剤のひとつにノコギリヤシと呼ばれる成分があり改善効果が認められているのは前述した通りです。
また男性・女性を問わずに古くから使用されてきた漢方薬である清心蓮子飲(セイシンレンシイン)方剤は排尿障害や排尿痛、残尿感の治療に最適な漢方薬処方であると言われております。
清心蓮子飲はあまり聞きなれない処方かもしれませんが、黄ごん(オウゴン)、麦門冬(バクモンドウ)、茯苓(ブクリョウ)、車前子(シャゼンシ)、人參(ニンジン)、黄耆(オウギ)、甘草(カンゾウ)、蓮肉(レンニク)、地骨皮(ジコッピ)の計9種類の生薬で構成される漢方薬が清心蓮子飲処方に基づいて造られる漢方薬です。
清心蓮子飲処方に基づいて上記の9種類全ての生薬を配合した製品としては小林製薬から販売されている「ユリナール」と呼ばれる製品があります。(※年齢制限がありますので要確認)
清心蓮子飲(セイシンレンシイン)処方に基づく漢方薬は病院でも処方される漢方薬で病院では煎じる必要のない「顆粒」「錠剤」「乾燥エキス剤」で処方されております。
尚、漢方薬による治療は服用後すぐに症状が改善するような事はありませんが、定期的に服用を続けることでゆるやかに症状を改善する為、一定期間ほぼ毎日服用を継続していくことが必要となります。
現在既に残尿感や頻尿症状を自覚症状として体感し始めている場合は早期段階でまず病院の診察を受け、治療を開始することが重要です。