関節リウマチの発症の可能性が検討される場合。この場合は血液検査をまず実施することになりますが、ここではリウマチ患者特有の初期症状と診断基準について確認しておきましょう。
関節リウマチかどうかの診断をする基準として、アメリカのリウマチ学会では幾つかの診断項目を発表しております。
これはリウマチ患者の特に初期段階に見られる初期症状の傾向であり、これだけで当然診断はできませんが、関節リウマチのひとつの指標となる項目でもあるので覚えておいて損はないでしょう。
アメリカリウマチ学会が定める関節リウマチの診断基準には以下のような診断項目が設定されております。
関節リウマチの診断基準
●朝起きた時の関節のこわばり(最も多い症状)
●少なくとも3つ以上の関節に炎症が確認される(多関節炎)
●手首や指の関節に腫れが確認される
●レントゲン検査による関節異常の所見が確認される
●リウマチ結節の確認(しこりなど)
●左右対称の関節に腫れが確認される
●血圧検査によってリウマトイド因子が陽性反応を示す
以上の診断ポイントのうち、四つ以上の症状が確認される場合、関節リウマチと診断されます。
この指標は受診した病院や検査機関によって診断基準として使用している指標が異なり、また担当する医師や専門医によっても診断基準は異なります。
特にリウマチの専門医の場合は、経験に基づいて独自の基準を持っている場合も多く、患者の対象年齢や持病の有無などを考慮した上で病気の診断や進行状況、そして治療方法を検討していくことになります。
このような面を踏まえると関節リウマチの治療を行う際は医師の経験も関与してくる部分があることは否定できません。