関節リウマチとはいったいどのような病気なのでしょうか?ここでは関節リウマチの基礎知識として一般的な関節リウマチの病態について確認します。
関節リウマチとは、自己免疫疾患のひとつと考えられており、関節の炎症や変形をもたらす症状を特徴とする比較的発症確率の高い疾患のひとつです。
関節リウマチは自己免疫疾患として膠原病に分類されており、炎症をともなうことから炎症性自己免疫疾患に分類されます。
また自己免疫疾患は、膠原病のように全身に症状を及ぼす「全身性自己免疫疾患」と、特定の臓器に限り症状を発症する「臓器特異的疾患」の2種類の自己免疫疾患に分類されますが、関節リウマチは前述した通り膠原病に属する為、全身性自己免疫疾患に分類されます。
【関節リウマチの分類】
①炎症性自己免疫疾患=炎症を伴う特徴を持つ
②全身性自己免疫疾患=全身に渡り症状を発症する特徴を持つ
自己免疫疾患とは、体内に存在する防衛システムである免疫機構が過剰に自分の体を傷つけてしまう疾患の総称です。
私たちの体はウイルスや細菌からの攻撃を受けても免疫システムの働きによってこれらの侵入物を駆除することで健康が守られております。
その為、免疫システムの活動元となる免疫細胞は重要な組織ですが、この免疫システムが何らかの要因を受けることによって外部からの侵入物や異物だけでなく健康な細胞組織にまで攻撃をしかけてしまう疾患が自己免疫疾患の特徴です。
関節リウマチは基本的にゆっくりと着実に進行していく進行性の疾患です。
関節の痛みは年数の経過とともに徐々にあらわれる傾向にあることから、リウマチとして気づくのが遅れてしまい早期発見が遅れてしまうケースが多い傾向にあることも、この関節リウマチ疾患の代表的な特徴と言えます。
関節リウマチの治療は早期に治療を行えば行うほど、その治療効果が高くなることが確認されております。
その為、リウマチの治療では病気の「早期発見」が何よりも大切です。
関節リウマチの診断基準の項目でも解説しておりますが、基本的な幾つかの診断基準の母体となる「初期症状」や「自覚症状」がありますので、関節リウマチの可能性のある方は一度チェックしておきましょう。
尚、リウマチの発症原因に関しては明確にされていない点も多くありますが、喫煙の有無やリウマチ因子が大きく関与していることが少しずつ解明されてきております。
また完全に断定は出来ないものの、関節リウマチの遺伝に関しても「遺伝性が高い傾向にある」ということは徐々に確認されつつあり、今後は遺伝子レベルでの原因の解明についても研究成果が報告されてくる可能性があります。